2012年06月29日

現実よりもイメージ

現在進めているあるマルシェ企画で長野県の生産品を扱うのですが、その際に地元ならではの食べ方・レシピがあるといいのですが、とリクエストがありました。

気持ちはとてもよくわかるのですが、日本において都心部ではそれほどに知られていないが地方では普通に食べられているという食べ方は、あるようで実際にはそれほどありません。

もちろん郷土料理はそれぞれに地域にあるわけですが、ではマルシェで扱うようなレタスやキャベツ、ブロッコリーやラディッシュを地方ではどのように食べているのかというと、生サラダだったり煮たり焼いたりと、実は都会で食べているのと同じような食べ方で食べられているわけです。

長野県だからといって、なんでも信州味噌につけて食べるわけでもありません。

時々テレビを見ていると、世界各国の料理の紹介があって、デンマークの場合はかなりの確率でオープンサンドが取り上げられます。しかもなぜかいつも決まってサーモンのオープンサンド。

でも実際、それをデンマークで食べているかというと、僕はほとんど食べた記憶がありません。

デンマークでもデンマークの家庭でよく食べられる定番料理はあるのですが、それらはあまり取り上げられず、なぜかオープンサンドが取り上げられるから不思議です。おそらくサーモンのオープンサンドは「北欧・デンマーク」のイメージになってしまっているのだと思います。
なので地元ではあまり食べられていないものでも、そのイメージで取り上げられてしまうのです。

勘違いしないでいただきたいのは、デンマークでもオープンサンドは普通に食べられてます。しかし日本のテレビ番組などで取り上げられるような色鮮やかなサーモンに新鮮レタスの乗ったものではなく、ドス黒くずっしり重たそうな黒パンの上にニシンの酢漬けを乗せて食べたり、薄茶色をしたレバーペーストを塗って食べたりするものが一般的です。
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またパンにチーズを乗せ、ハムを乗せて食べたりもします。
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またパンだけではなく、肉料理も多いのですが、それが見た目にはハンバーグのようであったり、日本では売られていないような厚い皮のついた豚肉のオーブン焼き(味付けは塩と胡椒)だったりと、日本で「これが北欧・デンマークの料理です」と取り上げるにはぱっとしなかったりそれほど珍しくなかったりするのかもしれません。
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冒頭の長野ならではの食べ方のリクエストも同じことで、人間というのは現実よりもイメージしているものをより強く求めるのかもしれません。
それはテレビで見るアイドルや俳優・女優、タレントが人格的にも清廉潔白と思っているのと、同じことなのかもしれませんね。
posted by Coyama at 22:56| 思ったこと・感じたこと