2012年04月29日

デンマークに暮らしてみれば

ブログを書き始めて今日で100日目。とりあえずどこまで続けられるかわかりませんが、ブログを書くと始めた以上は出来るところまで書き続けてみたいと思います。
ちなみにお気づきの方もいるとは思いますが、書く気力がなかったり時間がない時の記事はすでに書き溜めてある「コペンハーゲンの都市史」になります・笑

今日もあまり書く気力がありませんので、9年前の2004年に、ある雑誌に寄稿したデンマークに関する記事を載せたいと思います。

『デンマークに暮らしてみれば』

北欧・デンマークの春の息吹きは、デンマーク語でポスケと呼ばれる4月のキリスト復活祭から始まります。春の訪れを迎え祝う意味もあるこの行事では、新しい生命の象徴として、彩られた卵やヒヨコの人形などが各家庭に飾られ、スーパーには卵型のチョコレートや、ヒヨコの絵のビールなどが並べられます。
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長く暗い冬から解放されたデンマーク人は、それまでのうっぷんを晴らすかのように、草花の芽生えと共に一斉に外へと飛び出します。大地一面に白いアネモネの花が咲き乱れる春を過ぎると、なかなか太陽の沈まない明るい夏が訪れます。
特に6月や7月の太陽は、10時になっても沈むことはありません。
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そんな待ち焦がれていた太陽の下で、人々は野外に飛び出しスポーツやバーベキューなど、さまざまな形で短い夏を精一杯楽しみます。
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町のカフェやレストランでは外にたくさんのテーブルやイスが並べられ、多くの人々が食事やおしゃべりに興じます。

もちろんビールも欠かせません。世界的に有名なカールスバービールとツボービールはデンマーク人にこよなく愛されています。
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デンマークではこの時期になると、昼間からビールを片手に、太陽の下で友人達とのんびりと語り合う姿をよく見かけることができます。
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そんなゆったりとした時間を、デンマーク語でHygge(ヒュゲ)と言います。ヒュゲとは楽しい、心地よい、という意味です。デンマークではよく別れ際に「今日はとてもHyggeでした。」とこぼれるような笑顔で握手をして別れます。幸せの時間を共有できたことに対する感謝を表す言葉です。
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8月を過ぎると、自然はその色を徐々に薄めていき、11月になると昼間よりも夜の時間が長くなります。
夏は太陽の下で楽しむHyggeな時間は、長く暗い冬には家の中で楽しむものになります。わずかしか顔を出さない太陽の代わりに、デンマーク人のこころを癒してくれるのがキャンドルの灯りです。
デンマークでは、どんな家庭にも様々なキャンドルスタンドがあり、冬には毎日のようにオレンジ色の暖かな火が灯され、家の中に家族の影が揺らめきます。
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外は氷点下になるデンマークの冬も、室内は暖房設備が整備されているためにとても快適に過ごすことができます。そんな心も身体も暖かく感じられる家の中で、人々は大切な家族や友人達と、キャンドルの灯りを囲み、ビールやホットチョコレートを手にHyggeな時間を楽しむのです。

デンマークは首都のコペンハーゲンに人口が集中している小さな国です。しかしHyggeでのんびりとしたデンマークの本当のよさは、コペンハーゲンよりも離れた地方の街にあります。

大きな青い空と、どこまでも続く緑の大地。オレンジ屋根の白壁の伝統的な農家が生えるデンマークの田園風景は、この国が得意とするどんな商業デザインも適わない素晴らしい自然の芸術品です。
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特にその景色が一番美しくなるのが4月の終わりから5月にかけての春の時期です。
大地一面を覆う菜の花畑は、まるで黄色い絨毯のようにデンマークの大地を彩り、人々のこころに感動と安らぎを与えてくれます。
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長い冬の後に訪れる喜びの春。いつまでも沈まぬ太陽の下で過す笑顔の夏。冬支度がはじまる穏やかな秋。キャンドルの灯りが暖かい冬。デンマークで暮らしてみると、日本の四季とは違った、季節のもつ新しい魅力を感じることができます。
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そして今日もデンマークのあちこちでは、人々は季節を感じながらhyggeな時間を楽しんでいるのです。


一口コラム
『デンマークの母親は王室がお好き』
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△ 右からマグレーテ2世女王、フレデリック皇太子、マリー妃、ヘンリック卿

2004年5月14日に行われたフレデリック皇太子とマリー妃の結婚式はデンマークの母親たちにとって大きな喜びの日となりました。
デンマークの王室はとてもフレンドリーです。現マグレーテ2世女王も、町中で買い物中にバッタリ遭遇、なんてことも本当にあるのです。そんな愛すべき王室の話題はつねにデンマーク人たちの関心の的となっています。特にフレデリック皇太子の交際相手は国民が長年やきもきしてきた話題でした。
国民からの祝福を受けた結婚式が終った今、デンマークの母親たちの次の関心は、早くも跡継ぎの話題に移っています。自分達の王室を、まるで家族のように愛する気持ちが、デンマークの人々の心には溢れているのです。


私が選ぶデンマークの3つ
『デンマークが世界に誇る童話作家/ハンス・クリスチャン・アナセン(アンデルセン)』
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世界的に有名なアンデルセン童話の作者H.C.Andersenはデンマーク人です。来年2005年には、アンデルセン生誕200年にあたり、デンマークではさまざまなイベントが行われます。
しかし、このAndersen、日本では「アンデルセン」と呼びますが、デンマーク語では「アナセン」と発音します。デンマーク語では[d]はあまり発音しないのです。
デンマーク人はみな彼のことをホー(H)・シー・アナセン、と呼びます。もちろん彼の作品はデンマークでも人気があり、子供達はアンデルセン童話を読んで育ちます。
彼が幼少時代を過したオーデンセの街にはアナセン(アンデルセン)博物館があり、毎年彼の童話を愛する世界中の人々が訪れ、賑わっています。


『デンマーク人の主要交通手段/自転車に優しい国』

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デンマークで一番重要な交通手段は自転車です。デンマークの道路には車道と歩道の間に専用自転車道があり、自転車での移動がしやすい環境が整備されています。
しかし多くの観光客が訪れる夏のシーズンには、この自転車道を知らない人々が自転車道を歩き、コペンハーゲンの自転車乗りたちの頭を悩ますひとつの種となっています。
そんなデンマークの自転車の中でも興味深いのが、子供を乗せて走るための自転車の荷台です。ちいさなテントのようなその荷車は自転車の前や後ろに取り付けられ、子供達を乗せて走る愛らしい姿を街のあちこちで見かけることが出来ます。


『デンマーク人の愛国心/国旗を愛するデンマーク人』
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デンマーク人は自分達の国旗が大好き。Dannebrog(ダーネブロ)と言う名のデンマークの国旗の由来はとても古いもので、遥か昔、デンマーク建国のきっかけとなる戦いの時に空からこの旗が降ってきた後、戦いに勝利したという伝説から使われ始めたといわれてます。
デンマーク人はこの歴史ある国旗をこよなく愛し、多くの家の庭には国旗掲揚のポールが立てられ、祝い事のある時は高々と国旗が掲揚されます。
街のお店に行けば、国旗をあしらった様々なシールや、手に持つサイズのデンマークの国旗をあちこちで買うことが出来、デンマーク人はこれを誕生日などの祝い事の飾りつけに使うのです。
posted by Coyama at 21:08| デンマークのこと