2012年06月21日

走りたくなる坂がない

突然ですが「全力坂」というテレビ番組をご存知でしょうか。
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深夜にテレビ朝日で放送されている数分間の番組で、ただ単に女性が(時に男性の場合もありますが)坂を全力で走って駆け上がる、という内容の番組です。
http://www.tv-asahi.co.jp/saka/
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ただ走るだけで何の意味があるのだろうかと思われる人も多いと思いますが、基本的にはあれです、女性がTシャツなどの薄着で走り、その時の胸の揺れを世の男性たちが楽しむ、といったことが裏にはあります。
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そのため出演走者にはうら若きグラビアアイドルなどが多いわけです。

番組では俳優・吹越満さんの「○○にある、○○坂。この坂もまた、実に走りたくなる坂である。」というナレーションが印象的なのですが、考えてみるとこの番組はデンマークでは制作できないだろうな、と思いました。

なぜならデンマークは平坦な地形のため、全力坂に使えるような坂がほとんどないからです。

日本の最高峰と言えば言わずと知れた富士山ですが、その高さは3,776メートルです。
一方でデンマークの最高峰であるYding Skovhoj(イィング スコゥホイ)の高さは、173メートルしかありません。
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△ Yding Skovhoj(イィング スコゥホイ)山頂

この173メートルがどのくらいの高さかというと、日本では大阪にある梅田スカイビルの展望台の高さと同じです。
東京タワーが333メートルですから、デンマークの最高峰は東京タワーの半分ぐらいの高さなわけで、デンマークはそれだけ起伏の少ない平坦な国なのです。
そのため「全力坂」で使えるような坂がほとんどありません。

ちなみに、平坦故に移動がしやすく、デンマーク人の重要な交通手段のひとつとして自転車が多用されています。
人口約540万人のデンマークにおいて、自転車の登録台数は約450万台も登録されているのだそうです。
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そして国の隅々にまで自転車道が整備されており、デンマーク人の1年間の自転車での平均走行距離は400kmにも及ぶのだそうです。1日約1.1kmは自転車走行をしていることになります。
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△ デンマーク郊外のサイクリングロード

また首都のコペンハーゲン市内においては、郊外からの自転車通学・通勤者も少なくなく、コペンハーゲンの交通の約35%が自転車で占められています。
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ちなみにデンマークの小学校では「自転車乗り試験」というのが必須であり、子どもたちにとってこの試験に落ちるということは不名誉なことなのだそうです。

「全力坂」から話がズレていきましたが、そのように坂のないデンマークでは、全力で坂を駆け上がる女性を見て楽しむ「全力坂」という番組は制作出来ないだろうなと、日本の坂を登っていてふと思ったわけです。
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△ この坂もまた、実に走りたくなる坂である。。。
posted by Coyama at 21:27| デンマークのこと