2012年05月08日

「グリーンランド」の国名の由来

世界最大の島・グリーンランド。
その大地の約8割は氷で覆われ、北極圏に位置しているこの島が、なぜ「グリーンランド(緑の国)」と名付けられているのか、みなさんは御存知ですか?
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この「グリーンランド」の名付け親は、この大陸の発見者でもあるErik the Red(以下エリック)という10世紀のスカンジナビアの人物です。
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△ Erik the Redの碑

アイスランドの農民でありバイキングの末裔だったといわれるエリックは、ある日殺人の罪に問われ、その刑罰としてアイスランドよりも西にあるという大地の探索を命じられました。
当時ヨーロッパからアイスランドに来る船が西に流された時に、その大地を見たと言う噂があったのです。

そしてエリックは982年に出発してこのグリーンランドの地に辿り着き、3年間ほど探索を進めました。
そして3年後、アイスランドに戻り刑を果たしたエリックは、発見したグリーンランドの地に新たに領土を築くべく、彼と共に移住する民を募集します。
この時、少しでもその印象を良くするために、この地を「グリーンランド/Greenland(緑の国)」と名づけたのがこの国の名前の由来とされています。
もちろん実際に彼らが移住したグリーンランドの南部には緑の大地が広がっていますので、そのキャッチコピーは嘘というわけではありません。
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△ 緑の大地

こうしてエリックの一行は985年にグリーンランドの南にある現在のQassiarsuk(カシアースク)の地に辿り着き、そこを"Brattahild"と名付け定住しました。
ちなみにこの時にアイスランドを出発した25隻の船は、到着時には14隻にまで減っていたという厳しい航海でした。
現在、Qassiarsuk(カシアースク)の村の外れには"Brattahild"の跡地が残っています。
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△ "Brattahild"の跡地

そして1961年には当時の暮らしを再現した“Erikの農場”と“Thjodhildur教会”が建てられ、今では多くの観光客がその地を訪れています。
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△ “Erikの農場”と“Thjodhildur教会”

このエリック一族の移住以前にもグリーンランドの地には先住民族(イヌイット)がいました。
彼らは彼らの言語で、独自のこの国の名「カラリット ヌナット(KALAALLIT NUNAAT)」を持っていました。

しかし1261年にこのスカンジナビアの居留地となったグリーンランド/カラリット ヌナットの地は正式にノルウェーの領土となりグリーンランドと呼ばれるようになります。
そして1397年にノルウェーがデンマークを中心とするスカンジナビア連合に加盟したことで、グリーンランドの領土はデンマークを中心とするスカンジナビア連合が所有する事となります。
その後それぞれの国が分裂していきやがて現在の国境になっていくわけですが、それでもグリーンランドの地はデンマークが所有し続け現在に至っています。

そして「グリーンランド」という土地の名もそのまま後世に受け継がれ、現在に至っているわけです。

アイスランド(氷の国)より北にあるのにグリーンランド(緑の国)と言われる背景には、このような歴史が存在しているのです。
posted by Coyama at 22:27| グリーンランドのこと