2012年03月16日

同行二人

「宇宙銀行」って知ってますか?

「宇宙銀行」というのは実際にある銀行ではなく、目に見えない架空の銀行で、そこでは「お金」ではなく「徳」を扱っています。

世の中のためにいいことをしたり、誰かを喜ばせたりすると、その人の銀行の口座にはどんどん残高が増えていく。
そして宇宙銀行に一定量の徳が貯まると、その人のもとに幸運が訪れるのです。

反対に悪いことをしたり人を悲しませたりすると、宇宙銀行には借金が増えていきます。
そして徳の借金がいつまでたっても減らない人には、ある時その人が悪いことをした分だけ不幸なことが襲うのです。

僕も昔から、いいことをするとどこからかいいことが返ってきて、悪いことをすると別のところで痛い目にあうことが多く、いつの頃からか自然とそのことを身につけました。
そして逆に悪いことは出来なくなってしまいました。

いわゆる昔から言われている、「誰も見ていないと思っていても、お天道様は見ている」というものですね。

数年前に「オーラの泉」というテレビ番組を見ていたら、その時のゲストだった俳優の哀川翔さんが、同じようなことを言ってました。
哀川さんの場合は「ラッキーバンク」と呼んでいました。
その時に美輪明宏さんや江原啓之さんが、その話は知っている人は知っている話なのだと言ってました。

今読んでいる本の中にも似たような言葉が出てきています。
京セラや第二電電の創立者である稲盛和夫さんの「生き方 人間として一番大切なこと」という本なのですが、稲盛さんは還暦を過ぎてから得度されているのですが、上記のようなことを稲盛さんは仏教の言葉で「徳」を積むこと、と言っています。

そういえば僕がデンマークに行く前に、日本を捨てて海外へ行くからには、きちんと日本に挨拶をしてから行かなければと思い、埼玉県秩父市にある札所34カ所巡りをしました。
すべて徒歩で回ったのですが、確か7日から8日間かかったと記憶しています。

その時に覚えた言葉で「同行二人」というものがありました。
これは『巡礼中はあなたは常に仏様と二人で歩んでいる。そしてその仏様は様々なものに姿を変えて、あなたの前に現れる。
それが仏様だとはわからなくても、その仏様が扮したものに親切にすると、いずれ巡り巡ってどこかでその親切はあなたのもとに返ってくる。
人から親切にされることがあったら、それはあなたが以前に何かに親切にしたからで、仏様が姿形を代えて返してきたもの。逆に悪いことがあると、それはあなたが以前にどこかで何かに不親切にしたことが返ってきたもの。
巡礼中、あなたは常に仏様に試されている。
仏様が姿を変えるのは人間とは限らない。動物かもしれないし、植物かもしれない。
そういう気持ちで歩みなさい。』といったようなものでした。

そういえば、その巡礼を僕は当時住んでいた東京の東村山市から通いで行い、朝早くに出て日が暮れたら帰宅していたのですが、その途中で大雨の日があり、秩父と飯能を結ぶ西武秩父線が僕がちょうど帰宅する途中で止まってしまい、復旧の目処が立たず途中の駅で立ち往生してしまいました。

とにかく雨がいつ止むのかわからず、運転再開はまったくの未定。
しかも止まったのは、周囲に何もない無人駅です。

日はどんどんと落ちていき、周囲が暗くなり始めていました。
乗客の数人はタクシーで秩父の方へと引き返して行ってたのですが、僕はほとんどお金を持ってなく、それもできません。

困ったあげく、ダメ元で道路に出てヒッチハイクをしたところ、車で通りかかった一人のおばさまが、なんと飯能駅まで送ってくださいました。
そのおばさまは秩父へ帰る途中だったそうなのですが、車内で大雨のニュースを聞いていたところにちょうど僕を見かけて、一度は通り過ぎたものの、これも何かの縁だろうと引き返してきてくれたのです。

そしてそこから飯能駅まで1時間近く、雨の中を車で送ってくださいました。
飯能駅から先は電車は動いていましたので、僕はその日無事に家に帰ることが出来たのですが、今考えてみると、あれはきっと「同行二人」だったのだろうな、と思っています。
でもそれに気がついたのは、それから7年も8年も経った後のこと。ちょうど冒頭の「宇宙銀行」の話を本で読んだ時でした。

そんな経験があるので、僕は特に宗教も持たず特別な信仰もないのですが、最近では同行二人の精神を忘れないようにし、日々「徳」を積み重ねようと、「宇宙銀行」や「ラッキーバンク」に『いいこと貯金』をするよう心がけているのです。
posted by Coyama at 23:22| 思ったこと・感じたこと