2012年03月02日

デンマークで食べたお米

今日は早朝に東京を出発して、長野県佐久市でお米農家を営む友人宅の手伝いをしていました。
農作業のない今の時期を使って新たに農業機械などを収容しておくガレージを自分たちで建設しているという事で、その手伝いにきたのです。ガレージ建設は話を聞いた時から是非どこかで手伝いに来たいと思っていましたので、建設中に来ることができてよかったです。
ただ、今日の佐久市は残念ながら天気が悪くとても寒かった (~_~;)

僕が普段食べているお米はこのお米農家を営む友人から直接買わせていただいていて、昨年は田植えと稲刈りをそれぞれ1日ずつですが手伝わせていただきました。
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ちなみにそのお米はこちら→ http://www.goto-chi.com/seisansya/yoda.htm

日本人にとってお米は大切な食料です。いや、それを越えて「日本人の魂」と言っても過言ではないと思いますが、僕は特にその思い入れが強いです。

というのもデンマークに暮らしていた頃、あれほどお米が食べたくなり、渇望した事はありませんでした。
その時の経験があるため、本当に今は日本のおいしいお米を食べられる事に、日々感謝の気持ちを持つことができます。

僕がデンマークに渡った最初の1年間は全寮制の語学学校にいたため、食事は常に食堂の料理で、お米が出される事はほとんどありませんでした。1年をそこで過ごし、コペンハーゲンに移って自炊生活を始めてようやくご飯を食べることができるようになったのですが、米文化ではないデンマークでは当然ながらスーパーに日本のようにお米は売っていません。

日本人が多いニューヨークやロンドンなどには日本街があり、日本とあまり変わらない値段で日本米を手に入れることができるらしいのですが、マーケットの小さなデンマークではそうもいきません。コペンハーゲンにある日本食材店「Sachie」で日本米を手に入れることは出来ますが、値段はやはり割高になります。
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他にはアジアンショップで中国経由の日本米を手に入れることが出来ます。
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そんな中国経由の日本米の中でも、けっこう食感がしっかりしているのが「日の出」という銘柄のお米。
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ちなみにこの「日の出」ですが、読み方は「Hinode」ではなく「Shinode」です・笑
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この「Shinode」などのお米はアジアンショプで売られているものですが、一般のスーパーなどにも昨今の寿司ブームに便乗した「Sushi Ris(スシライス)」などと名付けられたお米がよく売られています。これも日本米ではありますが、あまりオススメはしません。値段が高い割にはお米の味がよくないからです。
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これらのお米は当時の貧乏学生だった僕には割高だったため、僕がデンマークで普段食べていたのは「GROD RIS」というお米でした。
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この「GROD RIS」はミルク粥用のお米なのですが、白米としても十分に食べることが出来ました。味はほとんどありませんが、瑞々しさや食感は日本米とあまり変わりはありません。なによりもうれしいのはそのお値段。スーパーNETTOでは1kgで6krで売られています。先のSushi Risなどは約22kr、専門店の日本米は1kgで約30krでしたので、はるかに安いのです。
この「GROD RIS」はお店によってパッケージは違うものの、ほとんどの街のスーパーで購入することが出来ます。
そういうわけでなんとか食べられるお米は買う事が出来たわけですが、当然ながらデンマークには炊飯器という調理器具はありません。

また日本とデンマークでは電圧が違うため、日本の炊飯器をデンマークで使う場合には巨大な変圧器が必要となります。
ちなみに変圧器の必要がない海外対応の炊飯器も日本では販売されていますので、日本で購入してデンマークへ持ち込む、ということも可能です。
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そんな炊飯器を使えばふっくらとおいしいご飯が炊けるのですが、永住をするわけでもない僕には、一時期のために高額な炊飯器を購入し、わざわざデンマークに持ち込むような余裕はありませんでした。

そこで海外で暮らす多くの日本人がするように、僕はデンマークではご飯を鍋で炊いていました。

鍋でのご飯の炊き方ですが、まずお米を水で洗い研ぎます。
それから鍋にお米を入れ、お水は指の第一関節あたりまで入れます。
そして1〜2時間、そのまま水に浸しておきます。

準備ができたら、鍋を沸騰するまで強火にかけます。
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ちなみに最近のデンマークのレンジはほとんどがIHです。
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中身が沸騰し、鍋がボコボコ音をたてて持ち上がるようになったら、中火より少し弱めにします。
IHだと目盛り「3」くらい。鍋の中がブツブツいう程度に温度を下げます。

水分がなくなってきたら、さらに温度を弱めて5分ぐらい待ちます。
あとは火を止めて蓋をしたまま10分くらい蒸らします。
10分後、蓋をあけてしゃもじやスプーンで混ぜる。これでムラなくふっくらとしたご飯に仕上がります。
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慣れてしまえば意外と簡単なものです。
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途中の火加減が難しく、たまに焦がすこともありますが、おコゲがあればあったでまたおいしいものです。
この鍋炊きは「GROD RIS」だけではなく普通の日本米でも利用することができます。

そんなある日、下宿先でご飯を炊く時にお米を洗っていたら、デンマーク人家族がそれを見て「何してるの?」と不思議そうに言ってきました。
「お米を洗っているんだよ?」と言ったら「お米は洗わないわよ!?」と。

前述しましたがデンマークではGROD RISはミルク粥として食べられています。
このミルク粥では、粥に砂糖をかけ、さらにバターやジャムをかけて食べるデザートなのです。
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このミルク粥を作る時にはお米を洗うということはしません。
ですのでデンマーク人から見るとお米を洗うことは不可思議な行為に映るわけです。

そんなところも、文化の違いですね。

こういった経験があるので、僕はより一層美味しい日本のお米に対して執着があるのかもしれません。

日本にいればお米は日々の生活に当たり前に存在しているわけで、当たり前にはないものだという感覚を知る事の出来たデンマークでの経験には、とても感謝をしています。
そしてそんな日本で、時々ではありますがお米作りの現場を手伝わせてもらい、現場の生の話を聞かせてもらい、いつもおいしいお米を提供してくれる友人と知り合えた事に、僕は心から感謝をしているのです。
posted by Coyama at 20:00| デンマークのこと