2012年01月22日

住んで知る多摩ニュータウンの交通事情(電車編)

ある方が京王線を使い新宿駅から多摩ニュータウンの京王永山駅に来た時に「いやぁ、都心からだと特急ですぐで便利ですね。」と言っていた。

確かに、新宿駅から京王線の特急電車に乗り、調布駅でホームの反対側に待ち合わせで停車している急行電車に乗り換えると、京王永山駅までは25分で到着、多摩センター駅へは28分で到着する。
その時に新宿駅と永山駅の間の停車駅は明大前・調布・京王稲田堤の3駅だけだ。

それは確かに便利かもしれないが、実際に住んでみると大きな誤解があることに気がつく。
それは、特急の恩恵を受けられるのは時間帯などに条件がある、ということだ。

朝の通勤通学の時間帯に京王永山駅から新宿駅に向かおうとすると、特急電車は走ってなく、新宿までは約60分かかる。
しかも橋本駅から来る電車の席はほぼ間違いなく埋まっていて座れることは少なく、徐々に乗車率は増していき、明大前駅の手前でピークに達する。ほぼ身動きが取れないくらいの満員電車だ。

さらに橋本駅から調布駅の間を京王相模原線というのであるが、この京王相模原線の使い勝手が悪い。
調布駅の手前では乗り入れの関係から、線路上で数分間停車して待たされる。1〜2分と短い時間ではあるが、それでも乗っている側は心地よいものではないし、外では外で踏切を跨いで停車しているため、電車が動くまでは遮断機は降りたままだ(追記:2012年の調布駅ホームの地下化に伴いこの問題は解決されました)。
そして不思議なことに、夏などが特に多く感じるのだが、相模原線内は車内の空調が停止している。夏の京王相模原線の車内は蒸し暑い。しかし調布駅で八王子方面から来ている特急電車に乗り込むと、そちらは寒いぐらいに冷房が効いているので、一気に体が冷えるのである。
また相模原線から新宿に向かう本線に乗り入れた列車は、多くは急行として新宿に向かうのであるが、その列車は調布駅を過ぎると空調が入る。それを見ても相模原線区間に何らかの制約があるのは明らかだ。

さらに新宿に急ぐ場合には調布駅で特急電車に乗り換えるわけだが、乗り合わせが悪い便が時々あり、京王永山駅から乗車した電車でも、調布駅で特急電車を待っている間に、京王永山駅で10分後に出た電車が調布駅に到着する。
つまり京王永山駅で10分後に乗ったとしても、新宿に着く時間が同じになるのだ。
たかが10分といえども、朝の時間の10分はかなり大きい。また急いでいる時には本当に残念に思えてくる。

ただしこれらの不便さも新宿へ向かう「上り」の場合であり、新宿から発車する「下り」に関しては乗り合わせはそれほど悪くない。
新宿駅から下りの特急電車は10分毎に発車している。
しかしそれも17時以降の便ではかなりの満員電車となる。もし座りたければ、ホームに停車中の電車に乗らずに次の便を待つ。そうすれば座って帰ることが出来るが、10分でも早く帰りたい、とつい満員電車に乗ってしまう人も多いと思う。

多摩ニュータウンに住んでいて都心に通勤・通学しているサラリーマンや学生は、毎日そのような生活をしているのである。

なので外部の人からは「いやぁ、都心からだと特急ですぐで便利ですね。」と思うかもしれないが、実際にはそれほどまでに便利でもないのである。

ちなみに僕が都心に出る時は、主に並走する小田急線を利用している。小田急線は京王線に比べると時間も長くかかるのであるが、車内も京王線ほどに満員電車にはならないし、座れることも多く、かつ空調も快適に設定されているので、急ぎでない時は極力小田急線を使っているのである。
2011_0107AA.jpg

もっともこういった交通事情は都心沿線の鉄道であればどこもそれほど変わらないのだと思う。

しかし『都心から電車で〇〇分!』という魅力的な文句は、時と場合によるわけで、決して『常に』ということではない。
住んでみなければわからないことって、いろいろあるのである。
posted by Coyama at 23:35| 多摩ニュータウンのこと